外国の赴任先から帰国したM様ご家族。
間取りの制限がある中でいかに素敵なインテリアに囲まれて暮らせるか様々な理想の形を思い描いていました。
外国で触れたたくさんのおしゃれな空間や素材感、その国ごとの暮らし方の中で、居心地が良いと感じられたイメージを形にしたい!
そんな想いからM様のリフォーム計画は始まりました。
間取りを変えることなく室内のイメージを変えるためには、インテリアカラーと窓からの光が重要となります。
リフォーム前の対面キッチンは垂れ壁や間仕切り壁で仕切られ、窓からの光が差し込みづらく昼間も暗く感じがちでした。
そこで、使いづらかったシンク上の吊収納はつけないことにして垂れ壁をなくしダイニングからの光がキッチンに入りやすくしたことで明るさが増しました。背面収納とバランスの取れたアクセントクロスを貼り、お洒落なキッチン空間となりました。
またキッチン脇の収納庫は固定棚で仕切られていたため収納できるものが限られれており、また奥行きが深く使い勝手が悪く不便でした。キッチン廻りのストック品を管理しやすく納めるために棚は可動棚とし、奥行きも浅く見渡しやすくしました。上部にはインターネットのモデムを配置できるようにして室内に配線が目立たないように隠蔽しました。
ダイニングの出窓は古くなったシェードを取り外し、明るい光が入りやすくし、周辺にアクセントクロスで色味をつけてめりはり感を出しました。
ダイニングの脇にはパソコンスペースを設け、ご主人やお子様も一緒に使うことが出来ます。
リビングとの間仕切りとしていた建具は撤去し、開放的なLD空間としました。
床の色目を明るくし、壁クロスを白い塗り壁調にしたことで、窓の大きさは変わらないのに一気に室内が明るくなりました。
巾木や窓枠の色も白にしたことで、より天井高も高く見えます。
たくさんのイメージを持っているからこそ悩んでしまう素材やカラー選びは目移りされながらも少しづつお客様の気に入ったものを見つけていきました。
そしてインテリアイメージと共にアクセントクロスに合わせコンセントの色を変えたりと細部にまでこだわっていきました。
トイレ空間も色や素材感にこだわり、奥様が絶対に使いたかったエジソンライトを基に、ご家族のご希望イメージを少しづつ形にしていきました。
1Fと2Fのイメージを少し変えて、どちらに入ってもそれぞれの空間を楽しめます。
2Fの手洗いはアクセントになるアイアンブラックがさりげなく主張されているシンプルなタイプとし、クロスの柄との相性を考慮しました。
そして仕上げはライティングです。
トイレは1F、2Fともに色違いのエジソンライトを使い、どこかノスタルジックな感覚になるような、不思議な気持ちが味わえます。
1Fのキッチンやダイニングはベースとなる木の色合いと質感を、アクセントクロスで石目感を出し、そこへ味付けとなるアイアンブラック色を照明器具のパーツ引き締めることで、個性的な中にも空間の抜け感を出しました。
ご家族が大好きな色合いに囲まれたインテリアはコロナで外出が出来ないで自宅にいる時間が長くなった今、自宅で愉しむというあらたな時間を創り出してくれました。
大空間のLDKでは各々の過ごし方をしながら家族の存在を感じあえます。大人と子供のライフスタイルが異なっても時々お互いと触れ合いながらも自分の時間を過ごすことができる程よい距離感が出来ました。
休日にはご主人の入れたコーヒーをご夫妻お気に入りのファイヤーキングのアンティークマグで2人の時間を過ごせます。センスの良い奥様が創るインテリア雑貨やキッチン用品はその時々のシーズンで模様替えし季節感も愉しめます。