築年数の経過に伴い、長年使用してきた住宅設備の劣化が顕著になり、特に水回り設備は機能面だけでなく衛生面でも不安があり、交換を検討されていました。
また、1階にある和室を洋室にリフォームし、ご家族３人で一緒にお休みになる寝室として活用したいというご希望がありました。
そして何より、共に暮らす大切な愛猫との共生空間をより安全で快適なものにしたいという強い思いがありました。特にキッチンへの猫の侵入を防ぎたいという要望は、愛猫の安全確保と、衛生的な環境維持のために重要なポイントでした。
これらの複合的な理由から、単なる修繕ではなく、ご家族と愛猫が今後も快適に暮らせるようなリノベーションを検討されていました。

今回のリノベーションでは、お施主様のご要望を叶えるだけでなく、ご家族と愛猫の双方にとって、より安全で快適な暮らしを実現するための綿密なプランニングを行いました。最も工夫を凝らしたのは、キッチンへの愛猫の侵入を防ぐための造作建具です。愛猫が万が一かじってしまっても健康に影響がないよう、素材は無垢材を選定しました。自然素材ならではの温かみと安全性にこだわり、猫にも人にも優しい空間づくりを目指しました。また、誤って猫がキッチンに入り込んでしまわないよう、両側から施錠できる仕様としました。キッチンにあたっては、お施主様のライフスタイルを考慮し、既存の冷蔵庫とは別に冷凍庫を置けるスペースを確保するプランとし、日常のお手入れがしやすいよう、汚れに強く耐久性のある素材を選定しました。内窓設置や玄関ドアの取替によって、断熱性・防音性を向上させ、一年を通して快適な室温を保てるよう配慮しました。